2020年06月20日

厚生労働省統計不正問題。

某氏のもとに一通のはがきが届いた。奈良公共職業安定所長名義の「追加給付のお支払いに関するお知らせ(支給決定通知書)」である。その内容は奈良公共職業安定所から某氏の口座にお金が振り込まれたというものであった。通知書の文面を見せてもらうと、次のように記されていた。「毎月勤労統計調査をはじめとする厚生労働省が所管する統計について、長年にわたり不適切な取扱いをしていたことにより、国民の皆様に多大なご迷惑をおかけしておりますことを、心よりお詫び申し上げます。/また、毎月勤労統計調査の不適切な取扱いにより、多くの方の雇用保険の給付に影響が出ておりますことに、重ねてお詫び申し上げます。/この度、ハローワークで保有する氏名、生年月日などのデータをもとに追加給付の対象となる方を調査した結果、お客様が追加給付の対象であることが分かりました。つきましては、再計算の結果、下記のとおり、先般ご回答いただいた振込口座に追加してお支払いいたしますので通知します」。「毎月勤労統計調査をはじめとする厚生労働省が所管する統計」の「長年にわた」る「不適切な取扱い」とは、一昨年の年末から昨年の春頃にかけて社会問題となっていた厚生労働省による毎月勤労統計不正調査問題のことである。某氏は、十年ほど前、会社を退職した折、一時期、失業保険の給付を受けていたが、2000万人にもおよぶとされる過少給付の対象者の一人が某氏であったというわけである。問題の発覚から一年半。某氏のもとに「不正」―「不適切な取扱い」という通知書のなかの表現自体が「不適切」ではなかろうか―によってもたらされた失業保険金の不利益分の差額がようやく戻って来たのであった。しかし、差額が振り込まれたからといって、この問題に対する批判を終わらせてはならない。社会の公僕たるべき行政がこういった「不正」―「不適切な取扱い」という通知書のなかの表現自体が「不適切」ではなかろうか―をおこなっているということ。これはきわめて重大な問題である。かつての「消えた年金問題」にせよ、行政の内部ではこういった「不正」―「不適切な取扱い」という通知書のなかの表現自体が「不適切」ではなかろうか―はいまもどこかで進行している。そんな思いで行政を見ていかなければならない。某氏にはそう話しておいた。
posted by 乾口達司 at 10:45| 奈良 ☁| Comment(0) | 想い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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