2020年01月23日

国立文楽劇場初春文楽公演。

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招待券をもらったこともあって、先日は1年振りに日本橋の国立文楽劇場へ。第2部の公演を鑑賞した。演目は『加賀見山旧錦絵』草履打の段・廊下の段・長局の段・奥庭の段と『明烏六花曙』山名屋の段。『加賀見山旧錦絵』は歌舞伎の演目で知っていたが、文楽として観覧するのははじめてであった。主人公は武家の娘・お初。お初がお家の乗っ取りをたくらむ局の岩藤によって死に追いやられた主君・尾上の仇を討つという物語であるが、尾上の死を知って狂乱するお初の演技には圧倒された。尾上が自死を決意するまでを描いた前段に比べて人形に動きがあり、その鬼気迫る様子に眠気が一気に醒めたほどである。その一方で、尾上が岩藤を追い詰める決定的な証拠を握りながら、自死を選ぶ経緯が、いま一つ、納得出来なかった。尾上はみずからを『仮名手本忠臣蔵』の塩冶判官になぞらえていたが、尾上と塩冶判官とでは立場が違うのではなかろうか。所詮、町人の娘では岩藤を倒すことなど出来ないという作者の考えが透けて仕方がない。お初は岩藤を討ち果たした後、尾上の後を追って華々しく死ぬのではないかと思っていた。しかし、安田に命じられて嬉々として二代目・尾上を襲名するという展開もずっこけた。誘った同行者は「旦那」「主人」という言い方に違和感を抱いたようで、繰り返し、そのことを口にしていた。『明烏六花曙』もコミカルな結末であった。終演後はいつもの“とり鹿”(大阪市中央区日本橋1-3-5)へ。その後、もう一軒、足を運び、日本酒を何杯か飲んだ。
posted by 乾口達司 at 21:42| 奈良 ☁| Comment(0) | 散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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