2009年04月16日

鶴山公園とつやま自然のふしぎ館。

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美作市の長福寺。→こちら
湯郷温泉“かつらぎ”→こちら

鶴山公園(津山城跡)は西日本有数の桜の名所である。かねてより見物したいと思っていた。今回、念願が叶った。満開を過ぎて葉桜になりかけているものが多く見られた。しかし、それでも充分に満足である。鶴山公園といえば、もう一つ忘れてならないのはつやま自然のふしぎ館(津山科学教育博物館)である。こちらも見学したいと熱望していたスポットである。世界の珍奇動物や希少動物のほかにも化石や鉱石、貝類、蝶、カブトムシなどさまざまな標本22000点が所狭しと展示されている。魚をくわえ込んだまま窒息死してしまったオオサンショウウオや胎児のホルマリン漬け、目が一つしかない奇形のブタの標本なども展示されている。そればかりではない。驚くべきは当館の創立者である森本慶三氏の脳や肺、心臓といった内蔵のホルマリン漬けまで展示品として陳列されているのである。展示品を蒐集する主体までも展示品の一部として組み込まれているというメビウスの帯のような世界に激しい眩暈をおぼえた。ある意味、究極の博物館であるといって良かろう。これほどまでにジャンルが多岐にわたっていると、この人はいったい何を蒐集・展示したかったのか、頭を抱え込んでしまう。氏はクリスチャンで内村鑑三の弟子であったという。世界のあらゆる生き物を片っ端から蒐集した氏の頭の片隅にはひょっとすると旧約聖書に描かれた「ノアの箱舟」の逸話があったのかも知れない。実際、氏が蒐集した動物のなかには、いまでは絶滅の危機に瀕しているものも多いのである。館内も氏の多岐にわたる関心領域を表しているかのように複雑に入り組んでいる。さながら博物学の迷宮に迷い込んだかのようである。風呂屋のペンキ絵を思わせるキッチュなジオラマ風の背景画に彩られた薄暗い展示室を歩いてゆくと、自分がいったいどこにいるのか、次第にわからなくなる。ガラスの向こうには自分の背丈よりもはるかに巨大なヘラジカやジャコウウシ、ホッキョクグマ、ゾウアザラシなどの剥製が屹立してこちらを見下ろしている。自分がどこを歩いているのかわからないという不安と相俟って、その生々しい姿に恐怖さえおぼえたものだ。深夜、館内に一人取り残されたら、頭がおかしくなってしまうのではないか。そう感じさせるほど不気味な非日常的空間である。吐き気をもよおしそうになるのをこらえて何とか館内を一巡した。つやま自然のふしぎ館はおススメのスポットである。
ラベル:博物館 津山
posted by 乾口達司 at 00:43| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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