2008年09月11日

奈良国立博物館。

昨日は奈良国立博物館へ出掛けた。現在、奈良国立博物館では『西国三十三所』と銘打たれた特別展(8月1日〜9月28日)が開催されている。先日、招待券を2枚もらった。行政書士Wに声をかけた。行政書士Wと出雲を旅したのは5月だった。そのときのことは5月16日の日記5月17日の日記5月18日の日記にそれぞれ記した。Wと顔を合わせるのは出雲旅行以来である。奈良国立博物館の旧館正面玄関で落ち合ったのは午後1時前だった。西国三十三所巡礼は四国八十八ヶ所巡礼とならんでもっとも良く知られている。今回の特別展では西国三十三所巡礼にちなんだ宝物が一堂に集められていた。第14番札所・園城寺の千手観音立像や第16番・清水寺奥の院の千手観音坐像とは久し振りの再会を果たした。平常展で眼にしたことのある第8番・長谷寺所蔵の『銅板法華説相図』には相変わらず感心させられた。彫刻では第33番・華厳寺満願堂に安置された十一面観音立像の野性味あふれる造型に魅せられた。欅と思われる広葉樹の一材を丸彫りにした9〜10世紀頃の地方作である。慈悲のかけらも見当たらないほど無愛想な表情で屹立している。端正な造形美を遺憾なく発揮した観音像が数多く陳列されているなかでひときわ眼を惹く。第27番・圓教寺開山堂に安置されている性空上人坐像はその頭部に上人自身のものと思われる遺骨が収められていることが明らかとなり、近頃、新聞紙上を賑わせた僧形像である。頭部に収められた遺骨の存在もさることながら、その造型性に眼を奪われた。正応1年(1288)、仏師・慶快法眼によって刻まれたと伝えられる。上人93歳のときのお姿を写したものであるという。その表情は写実性に富んでいる。しかし、その反面、この世のものならぬ怪奇性もただよわせている。平安時代の中頃にあって百歳近くまで生きたとされる上人の神秘的な存在感が実に生々しく伝わって来る。第30番・宝厳寺所蔵の『法華経序品』(竹生島経)は装飾経の名品である。金泥や銀泥で蝶や鳥、鳳凰、草花、雲などの下絵を描いた料紙はいつまでも見飽きなかった。旧館で開催されている平常展に移ったのは午後3時半。結局、閉館時間の午後5時まで奈良国立博物館の名品を堪能した。
ラベル:博物館 仏像 巡礼
posted by 乾口達司 at 21:25| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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